解体工事を検討する際に打ち合わせなどで話題に出てくる可能性があるのが「アスベストのレベル」という言葉ですが、一般の方はあまり「アスベストのレベル」に馴染がないかと思われます。建築物等に使用されている建材のアスベストにはレベルが設定されており、それぞれ「レベル1」「レベル2」「レベル3」と呼ばれています。解体の工事をする際には、それらのレベルによって費用に違いが生じるケースもあるので、解体工事を検討する際には事前に予備知識を備えておくと良いでしょう。
アスベストのレベルは「発じん性」という性質で計られます。レベルによってどれだけ危険かということが決まっており、レベル1が一番危険度が高いのです。アスベストの分類は、その性質(発じん性)によって決められます。発じん性とは、その名の通り、粉塵がどれくらい発生するのかということを表しています。つまり、発じん性のレベルが高いほど、解体する際に粉塵が発生しやすく、危険度やリスクが高まるのです。
アスベストレベル1は、石綿含有吹き付け材と呼ばれるものです。これはとても危険度が高いもので、解体工事の際に粉塵が多く発生します。使われているのは主にエレベーターや体育館などです。アスベストレベル2は耐火被覆材、断熱材と呼ばれるものです。レベル1よりも危険度は下がります。使われているのは主に空調ダクトや煙突などの断熱材としてですが、解体前には届け出を提出する必要があります。アスベストレベル3はビニール床タイル、石綿含有成形板などが該当します。これまでのレベルに比べて危険度がかなり低いと言うことができます。アスベストの中で唯一、作業における届け出が必要のないものになります。
アスベストの撤去にかかる費用は、アスベストのレベル1やレベル2で100万円単位。レベル3で30万円程度の増額になります。こうした点を踏まえ、解体工事の打ち合わせをする際には目的の物件がどのような状態なのかをしっかりと確認しながら計画を立てるようにしましょう。