ビルの解体
ビルの解体作業は大がかりなものになるので、解体業者なら全ての会社が施工できるかというと、必ずしもそうとは限りません。ビルの解体工事には一般の方々が思っているよりも高度な技術が必要とされるのです。解体工事の費用が500万円を超えると工事の際に許可を得る必要が出てくるので、慎重な判断が必要となってきます。
ビルやマンションの解体作業を行う上で綿密な計画や議論を行うことは必要不可欠です。管理事項として、近隣の方々とのトラブルを防ぐためにどうするか、火災が発生した際に被害を最小限にとどめるためにはどうすればよいのか、解体作業で必要な道具などが不備により落下した際、安全性が確保されているかなど、トラブルや事故を起こさないための対策などを計画する必要があります。さらには、作業計画だけではなく、作業員自身が、心身ともに健康な状態を維持して働いているかも判別しなければならないと言われています。そして、作業工程を全員がきちんと理解した上で作業にとりかかるのは勿論ですが、場合によっては有資格者が作業しなければならない事もあります。そういったケースも事前に確認を重ねて担当者と話し合いを行っておく必要が欠かせません。
また、作業中は近くに人を集めすぎないように注意し、特に作業している者の下にはいかないように注意が求められます。もしも、落下物があれば命の危険があるからです。そして、作業中の出火には細心の注意を払う必要があります。休憩時間に作業員が吸ったタバコから出火することも起こりうるので、火の始末は勿論のこと、喫煙スペースを確保して安全性を保つ計画をあらかじめたてておくことも大切です。
また、近隣の住民の方々の理解をえるために、挨拶回りも行う事も欠かせません。そして、解体作業が終了した後には家屋調査を行います。家屋調査とは、近隣の住民の方々の住宅を破損させたりしていないかという調査です。
50坪のビルの解体作業でも、15日から20日かかると言われています。その間、近隣の住民の方々に工事への御理解を頂く事になるので、工事に際しては現場作業の打ち合わせだけでなく、近隣の方々に関係した事柄についても細かく計画を立てておく繊細さがビルの解体工事には求められます。