解体工事と産業廃棄物の不法投棄問題について
解体工事を依頼する場合に、発注者としては当然ながら低価格であればあるほど嬉しいものです。しかし、業者が法律に抵触する不法投棄をすると、発注者にも責任が及ぶこともあるといわれています。あまりに低価格な見積もりを出す業者は、悪質な行為をしている不誠実な業者という可能性もあるため、注意が必要といわれています。
このような背景には、産業廃棄物の処分費用が年々高騰していることが挙げられます。環境問題に対する意識の高まりの中で、産業廃棄物の処分費用は年々高くなっているのです。例えば、1990年代には2tダンプ1台に積載されている産業廃棄物が数千円というコストで処分できました。これは、現在では信じられないような価格です。しかし、処分費用は現在ではその何倍も必要になりました。このような社会的な事情の変化があって、処分費用が高くつくという理由で不法投棄を行っている業者がいるのです。そのため、廃材の適正処分をすることを約束できる業者に解体工事を依頼することが大切です。
しかし、どうやって不法投棄を行うような不誠実な業者を見分けることができるのかという点についてはなかなか難しいものがあるといえます。そこで、見積もりを出してもらう際は、必ず複数の会社に見積もりを依頼するようにしておきましょう。何社かの見積もりを見比べることで、相場を知ることができます。現在は便利なインターネットの一括見積りサービスがあるので、そういったサービスを利用するのも一つの手です。そうして複数の業者から見積もりを取得して、その相場よりもあまりに安い解体工事費用を提示している業者は怪しいといえます。他社よりもかなり安い金額で見積もりを提出してきた業者について、他の会社にこれくらいの費用で工事が請け負えるのかどうか聞いてみるのも良いでしょう。
解体工事を依頼する場合には、依頼側としては安いほど嬉しいものですが、廃材の適正処分などを約束できる誠実な業者を選ぶことが大切なポイントです。