アスベストについての纏め

アスベストについての纏め

2017/4/27

アスベストについての纏め

2005年にアスベスト含有製品を製造していた工場近隣における住民の健康被害が発端で医療費等の支給を始めとする救済措置の法律が制定された事により、世間に認知そしてほぼ全廃となった。「アスベスト」。
ニュースで一時期話題になりましたが、振り返りも兼ねてまとめてみました。

・アスベスト(石綿)とは?

日本名で石綿(いしわた・せきめん)といい、蛇紋石や角閃石が繊維状に変形した天然の鉱石で、繊維一本は髪の毛の5000分の1程度であり、耐熱・耐薬品性、電気絶縁性などの特性に非常に優れている事、また非常に安価であることから、建築製品を始めとする様々な
製品に利用されてきました。
日本では戦後の復興により建築ラッシュの中で大量にアスベストが使われました。
民間だけでアスベストを含む建築物は280万棟、輸入されたアスベストの量は1000万トンと言われています。

・アスベストの人体への危険性。

アスベストの直径は髪の毛の5000分の1の繊維状であることから非常に軽く、使用方法が吹き付けて付着させるものが多かったこともあり、使用時に空中に浮遊しやすいという特徴があります。その浮遊したアスベストを長期間大量に吸入すると肺がんや中皮腫の誘因となることが明らかとなっており、WHOの付属機関IARC(国際がん研究機関)によりGroup1(発がん性がある)と認められています。

アスベストによる健康リスクは1964年に論文が公開、アメリカでは1973年に製造者責任が初めて認定されると世界的にアスベストの使用が削減・禁止される方向となりました。
日本では1975年に吹き付けアスベストの使用が禁止され、廃棄物の処理及び清掃に関する法律で、飛散性のアスベストは一般の産業廃棄物よりもさらに厳しい管理の必要となる特別管理産業廃棄物として指定されました。また、2004年までにアスベストを1%以上含む製品の出荷が原則禁止となっています。

・残された問題点。アスベストが含まれた建物の解体作業問題

日本ではアスベストが規制された為、新たに製造されるアスベストでの健康被害の問題はほぼなくなりました。
また、アスベストを含んだ建材は、粉砕しない限り空気中に飛散しないとされており、
現在もアスベストを使用した建築物は国内に多数存在している状態です。
しかし、将来的に解体する際に飛散したアスベストの粉塵を長時間吸ってしまう危険性が問題視されています。
2005年の社会問題化より10年を超え、世間の関心が薄らいでいる状態ですが、アスベストが使用されている建造物の解体のピークは2020年?2040年の20年間と言われており、この問題はまだまだ注視が必要とされています。

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