下手な解体工事と上手な工事

解体工事のイメージは、重機でガンガン建物を壊していく。そこには特別な知識や技術などいらなくてとにかく体力勝負！といったものではないでしょうか？

作るという行為に対して壊すという行為はなんだかデリカシーを感じません。
ですが、解体工事にも上手な工事と下手な工事があるのです。
解体工事にもいろいろありますが、おおまかには重機で建物を壊して細かくしていきます。
壊したものは何でもかんでもごちゃまぜにするわけにはいきません。それぞれ素材ごとに分けるのです。

コンクリート、鉄筋、ガラス、木材。建物というのは実に様々な素材からできています。
それぞれを素材ごとにきっちり分けてそれぞれの処分場に運びます。多くはリサイクル資源として次の素材に生まれ変わります。
きちんと素材を分けることが、地球のためにもなっているのです。
また、解体工事をする場所によっては近隣に迷惑がかからないように、建物全体をシートで覆い、破片が飛び散らないようにします。
ほこりが舞い上がらないようにホースで水を撒きながら行うこともあります。壊す作業にも細かい配慮が必要なのです。
そして、解体工事の花形といえばやはり重機ですが、重機で拾いきれなかった細かい破片は人の手で拾います。
重機で細かくするとはいえかなりの重さの破片もあります。
最後の破片まできれいに分別し、拾い終わった後は土地を整地します。

それまで建物が鎮座していた土地は、解体のプロの手によって、平らな何もない場所に生まれ変わります。
そして、そこにまた、新たな建物が建つのです。
資源をきちんと仕分けし、近隣に迷惑をかけずに、素早く平らな土地に戻し、次の建物を立てやすくする解体工事こそ上手な解体工事といえるのではないでしょうか。
解体工事とはに壊して終わりにする作業ではなく、今まであった土地や建物を新しい次につなげる大切な仕事なのです。